■青少年育成島根県民会議とは
次代を担う青少年が健やかに成長することは、すべての大人の願いです。それを実現するためには、第一の場~家庭、第二の場~学校、第三の場~地域社会が手をつなぎ、協力体制をつくりながら、親や大人、青少年も自ら参加する地域ぐるみの運動展開をすすめていくことが必要です。
“のびよう のばそう 青少年”を合い言葉に、1966年5月(昭和41年)にスタートしたのが青少年育成国民運動です。(社)青少年育成国民会議の設立に呼応して、島根の青少年育成の推進母体として昭和41年9月に青少年育成島根県民会議が結成されました。国、県、市町村の行政機関や青少年団体・機関等と連携を図りながら、青少年の健全な育成活動に取り組んでいます。
■設立
昭和41年9月16日
■規約
■組織図
■会長ごあいさつ
「子どもは未来を担う 今を生きる存在」
子どもが成長し次の時代を担っていくことは、遙か昔から続いている疑いようのない事実ですが、そこだけを切り取ると大人の期待を背負わせている部分が強調され、子どもにとって重荷になりすぎている面が見えることがあります。しかし、子どもは未来を生きるだけでなく、今を生きる存在でもあるという視点を持つと変わってきます。未来は大切だが、今も大切であり、未来(将来)のために子どもの今を犠牲にしてはいけないという視点が加わってくるはずです。
こども基本法は2023年4月に施行され、併せてこども家庭庁も発足しましたが、その約30年前の1994年に日本は子どもの権利条約を批准しています。ただ、その後も日本は国連・子どもの権利委員会から4度の審査を受け、勧告を受けていました。2019年に緊急措置が必要とされたのは、「差別の禁止」「子どもの意見の尊重」「体罰」などです。また、それまでも繰り返し勧告を受けてきたのは「競争的な学校制度が子ども期を奪っている」「社会の競争的性質」というものでした。
子どもの権利に関する日本の消極的な方針が変わる契機となったのは、コロナ禍での一斉休校をはじめとする政治・行政の支配的・抑圧的な意思決定により、子ども・若者自身の存在やその尊厳と権利の軽視、侵害が可視化されたことでした。(島根県はその権利侵害に明確に反対していたことを覚えています)
今後、子どもの権利を犠牲にすることなく「こども自身を権利の主体」として、「こどもまんなか社会」を実現していくために、取り組むべきことは多いと思っていますが、まずは2つ挙げてみたいと思います。
1つ目は、「子どもの権利を学ぶこと、知ること、教えること」です。その先に〝身に付ける〟が見えてくるはずです。「遊ぶ権利」「休む権利」と聞いても馴染みがない人は、子どもだけでなく大人にも多くいるのが実状ではないでしょうか。まずは、誰もが子どもの権利について知ることから始めるしかありません。特定の人たちだけ人権意識が高くても子どもの権利は守られません。集団全体が子どもの権利について知り、守る意識と行動があってはじめて守られるのです。
2つ目は、「子どもの声をきく」です。未来を担うだけでなく、今を生きる存在である子どもたちは、今の社会に言いたいことがあるはずです。ただ、言語化される意見だけに偏ることには要注意です。大人は子どもたちの声なき声をきく必要があります。子どもたちが身近な課題や社会をより良くできたと実感できることは、子どもの社会参画にとって大切ですし、声を受け止めてもらった経験は援助希求行動(SOSを出す)にもつながってきます。
青少年育成島根県民会議の合い言葉である「大人が変われば、子どもも変わる」。今までのままの方が良い、自分には合っていたという人も、年代を問わずいると思います。それでも、これからの時代はこども自身を権利の主体だと認識する大人が増え、自らが自由と権利の相互承認を実践する大人へと変化を見せ、子どもファーストを実践し、子どもたちと一緒に青少年育成県民活動を続けることで、「こどもまんなか社会」の実現を目指していきたいと思います。
青少年育成島根県民会議 会長 高橋 賢史
■役員
会 長 高橋 賢史(NPO法人緑と水の連絡会議 副理事長)
副会長 高瀬 寿子(ガールスカウト島根県第3団 団委員長)
副会長 田中 藤一郎(島根県公民館連絡協議会 代表)
副会長 藤原 恵子(松江市青少年育成連絡協議会 会長)
副会長 大畑 伸幸(NPO法人おむすび 理事長)
監 事 加納 晴子(松江市教育委員会生涯学習課 課長)
監 事 寺本 恵子(松江市青少年支援センター 所長)
常任委員 R6・R7常任委員会名簿(PDF)
■企画運営委員・事業部会委員
■事務局
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地(県第2分庁舎2階)
島根県庁健康福祉部 青少年家庭課内
TEL:0852-22-6255 FAX:0852-22-6045
E-mail:nobinobi@shimane-youth.gr.jp
■団体キャラクター “ハピネス”
キャラクター”ハピネス”を通じて、青少年の健全育成活動等を広めています。
安来市在住の高校3年生がみんなの心(ハート)が豊かになって、天使のように幸せになれることを願ってデザインしました。
子どもたちが、大人たちから温かく包まれて育つだけでなく、自分より小さい子や弱者に対しての子ども自らの優しさも表現されています。
大人の側が、子どもをどういうふうに育てていったらよいかを考えるうえで、参考にしていただけたらと思います。
■シンボルマーク
平成28年(2016年)で結成50周年を迎えるにあたり、シンボルマークを募集しました。
県内出身の大学生が“ほおずき”のように、子どもたちがみんなに大事に育てられていること、いつか守られている葉が開き、社会に出て行くことをイメージしてデザインしました。
「中央の黄色い球は、宝物である子ども」「青色は、子どもを育む社会の基盤」「緑色は、保護者・家庭」「ピンクは、学校・地域など周囲の大人」を表現しています。